2019年3月10日(日)の日本経済新聞に新品種のトマトに関する記事が掲載されました。
ゲノム編集の技術を使い、品種改良の専門家である筑波大学生命環境系の江面浩教授によって開発された新品種のトマトは、アミノ酸「GABA(ギャバ)」の含有量が通常のトマトの最大約15倍にもなり、GABAには血圧の上昇を抑えたり、ストレスを軽減したりする効果があります。
このハイギャバ・トマトは、実証実験などを行った上で19年中にも商品化が検討されています。
ゲノム編集は世界的にも注目を集めております。これまでのような外部の遺伝子を対象の作物に取り入れる遺伝子組換えとは違い、対象の作物の遺伝子の一部を切断あるいは入れ替えるなどして、安全に狙った通りの性質や機能を持たせることができます。
厚生労働省の専門部会は1月、ゲノム編集を使った食品について、一部は安全性審査をせずに届出のみで販売を認める報告書案をまとめました。3月には規制方針がまとまり、早ければ年内にもゲノム編集食品が売り出される可能性があります。
最先端技術であるゲノム編集の使われた食品が流通されるためには、その安全性を含め広く消費者の理解を得る必要があります。