シシリアンルージュハイギャバの食品安全性や生物多様性影響等に関するご案内

平素は弊社商品をご愛顧賜り厚くお礼申し上げます。

シシリアンルージュハイギャバの元となったGABA高蓄積トマト#87-17系統(以下「本商品」といいます)は、ご存知の通りゲノム編集技術を利用して作出されています。その食品としての安全性や環境への影響(以下「生物多様性影響」といいます)について、今一度ご案内いたします。

食品としての安全性について
今回厚生労働省へ届出をした本商品は、自然界または従来の育種技術でも起こっている範囲内での遺伝子変化しか起きていないとして、事前相談を通じ評価されております。そのため、本商品を通常の食品として摂取していただく分には、科学的に従来の品種改良で作られたものと同等の安全性が担保されています。

また、弊社が厚生労働省や農林水産省に、本商品の販売について事前相談を行った際には、今回の変異で標的以外の改変は起きていないこと、トマトの既知の有害物質として知られているトマチンが検出されなかったこと、また、ヒトの健康に悪影響を及ぼす可能性があるアレルゲンを新たに生じていないこと、といった情報についても提供しており、これらの情報が妥当な評価方法かつデータから得られる結論として、誤りがないという点について複数の専門家から確認されております。つまり、弊社としましては、本商品について通常の食品としての安全性は担保されていると考えております。

これらの情報については、以下の厚生労働省のホームページにて、弊社による届出情報として掲載されております。

厚生労働省HP「ゲノム編集技術応用食品及び添加物の食品衛生上の取扱要領に基づき届出された食品及び添加物一覧(通し番号1)」

https://www.mhlw.go.jp/content/11120000/000828873.pdf

 

遺伝子組換え生物等に該当しないことについて
農林水産省に情報提供書を提出した本商品は、移入した外来遺伝子の残存はなく、遺伝子組換え生物等に該当しないということが、事前相談を通じ確認されています。その上で、弊社は、本商品が遺伝子組換え生物等に該当しないことを前提とした対応を行っています。なお、ゲノム編集食品は食品表示基準に基づく遺伝子組換え表示制度の対象外であるものの、弊社における商品販売の際には、お客様への情報提供として、ゲノム編集技術を利用して品種改良したことを明記した形で表示を行っています。

 

生物多様性影響について
また、生物多様性影響については、①野生植物を駆逐しないか②野生動植物に対して有害な物質を生産しないか③近縁の野生植物と交雑して拡がらないかという観点で評価されます。本商品の形態、果実成分、栽培した際の特性を比較調査し、これらの性質がゲノム編集前の系統と同等であるため、農林水産省においても生物多様性影響は想定されないということが確認されました。

これらの情報については、以下の農林水産省のHPにも掲載され公表されています。

環境影響について:農林水産省HP「情報提供書が提出された農林水産物の一覧」

①情報提供書
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/attach/pdf/nbt_tetuzuki-6.pdf

②ゲノム編集技術の利用により得られた生物の使用等に係る確認結果
https://www.maff.go.jp/j/syouan/nouan/carta/tetuduki/attach/pdf/nbt_tetuzuki-4.pdf

 

さらに、他のトマト品種と交雑することの影響についても質問をいただくことがございます。まず厳密に言えば、保護すべき固有の野生種のトマトは日本では自生していません。トマトの野生種は南米・アンデス山地の太平洋沿岸やガラパゴス諸島に分布しており、現在私たちが食べているトマトは、これまでの歴史の中で人の手によって改良・導入されてきたものです。これら栽培種どうしが自然交雑し、他のトマト品種の品質が変わってしまったという問題はこれまで起きておりません。本商品の形態、果実成分、栽培した際の特性は、ゲノム編集前の系統と同等と確認されていますので、それを元に開発されたシシリアンルージュハイギャバも他の品種と同様に交雑の問題は起きないと考えています。

 

商品をお買い求めになるお客様へ

弊社は、種苗や食品を取り扱う企業として、法令や条例、公正なルールや社会規範を遵守し、社会倫理に沿った企業活動、適切な衛生・品質管理を徹底し、皆様に信頼していただけるよう今後も努めてまいります。

pdf版はこちら:211108サナテックシード安全性に対する考え