ゲノム編集に関する週刊誌記事とそれに対するNPO法人の見解と弊社の考え

先日、一部週刊誌が「ゲノム編集食品」の安全性に関して疑問を呈する記事(以下「本件記事」といいます)を掲載したことに対し、NPO食の安全と安心を科学する会(Science of Food Safety and Security、以下「SFSS」といいます)が、以下のSFSSブログにおいて、ファクトチェックを行っています。

SFSSブログ:https://blogos.com/article/565982/

 

SFSSは、生活者の食に対する信頼の向上とそれに裏付けられた産業界の健全な発展を期して、食の安全と安心に関わる研究の推進、学術の啓発、科学的情報の提供を通じ、食の安全と安心の確保に向けた取り組みを科学的中立的に支援することを目指しているNPO法人です。本件記事には、弊社が販売している、GABA高蓄積トマトであるシシリアンルージュハイギャバについても言及されていますが、上記SFSSブログは、本件記事に関する弊社の考えと同様の内容を記しています。

本件記事には、弊社が販売を始めた高GABAトマトについて、「栽培した際の環境への影響、食品になった際の安全性は確認されないままでの販売です」ということが記載されていましたが、SFSSの検証にもありましたように、弊社では、ゲノム編集技術によるDNAの変化がヒトの健康に悪影響を及ぼす新たなアレルゲンの産生及び既知の毒性物質の増加を生じないか、また、生物多様性に影響がある可能性はないかということ等について調査・分析し、その情報について厚生労働省や農林水産省へ提出しています。また、これらの情報は、それぞれの省および複数の専門家により、実験方法の妥当性やデータから得られる結論に誤りがないかなどを確認されております。

さらに、今回本件記事が当該ファクトチェックにより悪質であると判断されたのは、内容とタイトルが一致しない点です。本件記事には「遺伝子を破壊した野菜や魚『ゲノム編集食品』は安全審査なし、発がん物質の発見も」とタイトルがつけられていますが、本件記事内でも触れられているように、発がん物質が生まれたとされているのは「RNA干渉法」についてです。そして、SFSSの検証にもありましたように、RNA干渉法はゲノム編集技術とは異なる技術であり、ゲノム編集とは関係のない技術また信憑性のない話とともに記事を書き、ゲノム編集技術で開発されたものに発がん性物質が含まれているかのように見せかけたタイトルは、全く事実と異なるものです。

以上の点も含め、本件記事には、事実と異なる内容が散見されますので、本ブログをお読みの皆様におかれましては、ゲノム編集技術について正しくご認識いただきたいと思っております。

 

弊社も皆様が知りたい情報をさらにお伝えできるように、今後も努めてまいります。